私はぜんぜん社交的なわけでも友人を作るのが好きなわけでもない超インドア派ですが、どういうわけか詠春拳に関しては海外在住や海外出身の友人がよくできます。教室を始めた当初から、何故かいろいろと知り合いができ、ゲストがよく訪れてくれます。
コロナでここ数年は誰も来ませんでしたが、今年は日本への渡航が可能になり、年初から2人も訪れてくれました。円安の影響もあって来やすいのでしょうが、今年は年明けから人の動きを感じます。
彼はサンフランシスコ近郊のサンノゼというところで梁相※詠春拳をやっているウィルソン。
最初にウチに来たのは8年前でした。旅行が好きで世界中の詠春拳の教室・道場を見て回ってきたそうです。良質な伝統詠春拳の教室を探し出しては、連絡を取って会いに行くそうです。世界のどこでも優良な先生は非常に少なく、そういう先生を見つけるのは困難だと言います。
こういった友人は華僑が多く、彼もサンフランシスコ生まれです。おじいさんが広東人で蔡李佛拳をやっていたそう。
彼の先生はブルース・リーの同級生です。リーとダンスも一緒に練習していたといいます。ベイエリアの長老で、現在81歳。今も週に三回教えているそうです。
梁相詠春はナロースタンスかつ腰を低く落とします。大男だったという梁相さんが、めちゃんこ小柄な葉問の技術に感銘を受けて、女性でも発揮できるソフトパワーの開発法を伝えた...というのが面白いところです。
黄淳樑詠春も比較的腰を低く落としますが、膝の曲げ方はつま先を越えないという基準があるので、結果的ワイドスタンスになります。徐尚田詠春は他の系統に人に「馬がない」「ただ立ってるだけ」とか言われます(笑)
攻防においてよく脚を使う点は共通しています。ウィルソンもフットワークは速いです。
彼は次世代の詠春拳から強い馬に基づくコアシステムが消えてしまうことを危惧しているそうで、旅する中で知り合った優良な詠春拳練習者にシステムを伝える手助けをしたいと思っているそうです。
※梁相 ー 葉問の香港での一番弟子。
梁相、駱耀、徐尚田、黄淳樑を葉問の四大弟子という。
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